第26回ベルマーレクラブカンファレンスに向けて
明日、第26回ベルマーレクラブカンファレンスが開催されます。
「第26回 ベルマーレクラブカンファレンス」臨時開催のお知らせ « 湘南ベルマーレ公式サイト
http://www.bellmare.co.jp/65259
通常は、3月・7月・12月に開催されてるが、
今回は「資本対策」をテーマに、クラブ及びチームの状況についてお話をするため臨時開催することとなりました。
「第26回 ベルマーレクラブカンファレンス」臨時開催のお知らせ « 湘南ベルマーレ公式サイト
ということだ。
現在クラブは増資の発表をしており、持株会でも新規拠出・追加拠出会員を募集している。
「資本対策」がテーマということなので、クラブカンファレンスでは増資に関わる話がなされるのだろう。
明日のクラブカンファレンスに備えて、クラブの経営状況について、再確認してみる。
クラブの経営状況
経営状況はオフィシャルサイトに掲載されている。
クラブビジネスの状況 « 湘南ベルマーレ公式サイト
http://www.bellmare.co.jp/%e3%82%af%e3%83%a9%e3%83%96%e3%83%93%e3%82%b8%e3%83%8d%e3%82%b9%e3%81%ae%e7%8a%b6%e6%b3%81
決算数値は平成21年1月期以降の数値が掲載されているが、全て赤字決算であり、平成24年1月期で、累積損失は8億6200万円になっている。
また、財政状態は、8200万円の債務超過になっている。
これは、資本金を全て累積損失の穴埋めに使っても、さらに8200万円不足している、ということだ。
今回の増資は、一株5万円の2千株で、1億円。
1億円の増資ができれば、今期1800万円以上の赤字を出さなければ、債務超過は解消されることになる。
また、マニフェスト730でも毎年経営状況について記載されているので、こちらもカンファレンスに参加する前に一読して欲しい。
ビジョン・マニフェスト « 湘南ベルマーレ公式サイト
http://www.bellmare.co.jp/%e3%83%93%e3%82%b8%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%83%9e%e3%83%8b%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%83%88
マニフェスト730 (PDF)
http://www.bellmare.co.jp/files/2012manifesto730.pdf
マニフェスト730には、今期の予算についても記載されている。
その部分を抜き出した。
今シーズンの予算は債務超過の早期の解消も視野に入れ、さらに前年に比べ約 2 億円削減した予算を組みました。総事業費 8 億 2,000 万円で黒字必達を目指します。強化費は前年から約 1 億円以上下げ 3 億 6,500 万円となります
この予算で今期は運営がされている。
以上がクラブが発表している資料から分かる、経営状況だ。
過去3回のクラブカンファレンスでの経営状況の説明
年に3回開催されているクラブカンファレンスでも、経営状況についての説明がなされている。
過去3回のカンファレンスでの経営状況の説明を抜き出してみた。
第23回ベルマーレクラブカンファレンス(2011年12月22日(木)開催)
○クラブライセンス制度への対応についての質問への回答
クラブライセンス制度は2013年に本格運用が始まるが、親会社の無い我々のようなクラブには非常に厳しいハードルになる。債務超過になればライセンスは出ない。今期我々は非常に厳しいところにいる。幸い来年は準運用なので、関しては今期債務超過になっても来年はライセンスが出ないということはないが、もし今期の決算が債務超過になった場合は1年以内に債務超過を脱するために増資などを行わないとライセンスが付与されない。クラブとしては経営の再構築に取り組んでいく。
○2011年の総括についての中で経営に関して触れた発言
今期の経営の厳しい状況をふまえて、来期を迎えるにあたって、評議会より予算の上限の数値を出された。その数字は約8億円で、今期より2億円削らなければならない。そのために来期の体制が、今発表されているものになっている。
今期は非常に厳しく、年末や1月も資金が不足している。それでもしっかりと経営をやり、出した赤字については、長期の経営計画を立てて少しでもプラスに持っていくようにしていく。
第24回ベルマーレクラブカンファレンス(2012年3月17日(土)開催)
○債務超過とクラブライセンスの問題についての質問への回答
日本振興銀行グループとおつきあいをしたときの、いわゆる不良債権を含め様々なものが残っている中で、日本振興銀行より再建を引き継いだRCC、整理回収機構と交渉を続けてきた。非常に難しい交渉を行ってきたが、2月をもって交渉は終了し、残渣は整理できた。
クラブライセンス制度のルールでは、債務超過になったクラブは3年以内に債務超過を脱しなければならない。我々の決算でいうと、2015年の1月まで債務超過を脱すれば、ライセンスには影響は無い。また3期連続で赤字の場合はライセンスが停止されるが、同様に今期から3期連続でということで、過去の赤字は問われない。我々にとっては、債務超過と3期連続の赤字が最大のネックになる。
存続危機というが、僕にとっては毎年が存続危機というか、毎年が自分のできる範囲の中でやってきたことで今日があるので、記者からライセンス制度が導入されてこれからどうされるのか、と質問されることがあるが、ライセンス制度が導入されても自分としてはやることは変わらない、今まで精一杯やってきたので、ライセンス制度が導入されたからもっと頑張るということでは無い。これまでもこれ以上頑張れないところまで頑張ってきた自負もあるので、粛々と与えられたハードルに対応していく。
第25回ベルマーレクラブカンファレンス(2012年7月22日(日)開催)
○経営状況に関する質問に対する回答
今期は黒字にしなければならないが、胸スポンサーがついておらず、パンツも開いているという状況で、現状は非常に厳しい状態。シーズンを消化した分のマイナスを引いても、胸とパンツがつけば収支均衡になる状況ではある。入場者数が平均で500ぐらい少なく、そこの部分がマイナスになっているが、小さな商材ではかなり積み上げていて、入場者のマイナスはそこでカバーできている。シーズンが消化した中で、ユニフォームスポンサーがつくよう、交渉をしている。ユニフォームスポンサーがついて、入場者数を元に戻せれば黒字は可能な段階に来ている。
○今の経営状態でJ1昇格が認められるかという質問に対する回答
今の状況でJ1昇格は認められます。債務超過を脱するという約束をしなければならないが、審査の段階では債務超過を脱していなければならないという規約にはなっていないので、J1昇格後に増資などで債務超過を脱する計画が認められれば、昇格は認められると思う。
5000万円程度の増資を行えば、リーグは認めるだろう。その前提として、昇格争いをしていく中で、色々と収入を増やしていき、3000万ぐらいの黒字を出す。そして債務超過額の残りを増資するという計画です。
今期も早めに増資を行った方が良いという意見を、評議会等からいただいたが、いきなり増資から入ると、今までのように増資によって経営のマイナスを埋めるという習慣が定着してしまう。本来の経営の根幹の部分をしっかりと行い、昇格に絡めば、あるいは昇格できれば増資をするという形でないと、本来の経営からするとおかしいということで、今期中の増資は経営計画の中に入れていない。今後の展開によって検討していきたい。
以上が、過去のカンファレンスでの説明である。
増資という話は、急に出てきた話ではない。これまでもカンファレンスで触れられてきたことだ。
明日のクラブカンファレンスでは、これまでの経緯をふまえた上で、クラブからの話を聞きたいと思う。
それから、下記のブログでクラブライセンスとカンファレンスについて書かれている。
クラブライセンスとクラブカンファレンス|湘南ベルマーレ 2012
http://ameblo.jp/shiotakes/entry-11383281151.html
JFAからの指示事項について、詳しく説明されており、とても参考になる。
こちらも是非、ご一読いただきたい。