第14回ベルマーレクラブカンファレンス記録-3 眞壁社長の質疑

【経営関連】

●来季スポンサーの新規獲得、継続状況は?
よろしくない。
サッカー界自体よろしくない。


●反町新監督のネームバリューを生かして新規スポンサーを獲得する予定はあるか?
ネームバリューはあるので、活用していきたい。


●今季のスポンサー撤退(グッドウィルアプトホーム)による影響はどの程度あったのか?
両方で2.5億の損失。
2回の増資を予定していたが、12月の増資はボツになった。
出せば売れる選手はいるが、それで会社の穴を埋めるということははできないしするつもりはない。
フジタ撤退の当時に大量に選手を放出したが、その二の舞はしたくない。何とか乗り切っていきたい。


●A-Lineとのサプライヤー契約は継続されるのか?
継続する。


●来期の集客増員計画などの具体案は?(一部、雲出事業部長が回答)
Jリーグの調査のデータがあるが、平均入場者数28%増で増加率はJリーグの4番目だが、逆に入場者数は26位。ここを上げないといけない。来年は、勝負の年なので、客数を増やしていきたい。今年は平均5993人だったが、来年は7000人超えが目標。
Jリーグのデータを見てみると、女性の比率、家族連れが低く、1人で来る人が多い。何人で来たかはリーグで下から5番目。家族で来てもらえるようにすることと、女性がなぜ少ないのか、それらの対策を考えたい。
それからもう一つの課題として、後援会がないということが大きい。
過去の経緯もあるが、地元にお願いして、後援会を作ってもらえるようにしたい。
開幕までに、団体を作ってもらいたい。後援会は窓口が1つになるのが魅力的で、そこにいろんな団体が加盟できるようになって欲しい。様々な団体・グループが、いろんな支援をしたいということで加わってきて、支援したいことを各団体・グループができるような仕組みになって欲しい。
クラブハウス問題の時が象徴的で、多くの方の活動があって、署名が集まって、それで馬入に今使っている多目的棟を建てることができた。もちろん、それでは不充分で、署名で求めていたものでは無いが、それでも皆さんの力があってできた建物だ。
J1昇格に向けてスタジアムの問題もあるが、それを動かすには後援会が必要だと思う。
また、団体の入場も少ないが、それも、後援会を通じて増やしていきたい。


●来季のメディア戦略の構想は?
神奈川新聞・TVKが練習着についた。
部数などを考えると、影響はそれほど大きくないように思えるが、実際は効果はある。継続してとりあげてくれそうだ。


●MAREの創刊から約1年半が経過したが、現在の収支状況は?
経費が500万円かかって、250万円を持ち出しでやっている。


●2008年度のベルマーレ12の各種別会員数と目標達成率および来年度の目標会員数は?
無料会員込みで会員数は1万人を突破した。目標は1万人だったので達成率は100%。そのうち無料会員が6割。無料会員は達成率100%を超えているが、有料会員は超えていない。
メディアの取り上げが少ないので、情報発信の意味から、無料会員も増やして来た。
来年は目標1万2千人で、有料会員を増やしたい。

【競技場・クラブハウス関連】

●馬入のクラブハウス及び本社事務所の移転に関する現状は?
進捗なし。今年は競技場の話を優先させたので、話がほとんどできなかった。


平塚競技場ネーミングライツ導入の予定は?
売る気はあるが、具体的な話はない。
これは行政の管轄の問題で競技場の改修に使われるとは限らない。
また、安売りするところが出てきているので、ネーミングライツの相場が崩れている。


●ゴール裏の立ち見席を椅子席に改修する予定はあるか?
あの角度でいす席にすると大変になる。仮設でもとお願いしている。


●雨、雷対策として競技場の屋根の増設は計画しているか?
その前に雨漏りを直してほしいとお願いしている。


●ビン、缶持ち込みの禁止にもかかわらず、競技場内への持ち込みをよく目にするが、入場時の手荷物検査は実施しないのか?
リーグからはお願いされているが、マストではないので、現状では実施するつもりは無い。持ち込みの状況など、気づいたことがあったら、エールボックスに投書して欲しい。


●将来、競技場に「指定管理者制度」が導入された場合、公益性に配慮した自主事業を検討するということだったが、その進捗状況は?
公園全体として指定管理にだすのかどうかという検討を市では行っている。競技場だけのお願いをしている。自主事業については、その先の問題。

【その他】

●ホームタウンの拡大の構想はあるか?
西と東に構想しているが、具体的な話にはなっていない。
大井、中井、南足柄はフットサルも活動しているし、海老名は昔から積極的なので、考えていきたい。


●女子チームを発足させる計画はあるか?
サッカー協会会長の発言があったことでの質問だと思うが、ジュニアには女子の選手もいるが、中学にあがると行き場所がなくなるので、トップチームよりも受け皿の必要性といった問題がある。スクールの併設も含めて、その受け皿について前向きに考えている。ただし、新しい場所が必要というのが問題。


●ダンデライオオン解散したが、新たに応援歌を作る計画はあるか?
今のところない。


NPOに新たなスポーツチームを発足させる予定はあるか?
その前にフットサルを何とかしないといけない。
反町監督も興味を示していて、特に育成の面でサッカーとフットサルの連携を進めていきたい。元々の参入の目的がそれだった。
現在はその他のスポーツの予定は無い。


以上で質問に対する回答は終わり。
質問を終えて一言。


全体として経営は大変です。スタジアムに一人でもいいので誘ってほしい。
昇格の可能性を残した最終戦で7000人を切ったのは選手にも申し訳ない。左伴さんからもこれではダメだと言われた。


会場からの質疑

質問
ヒストリーユニフォームという話はどうなったのか


回答(一部、雲出事業部長が回答)
企画としてはあったけど、他のメーカーとA-Lineのロゴの問題があって、中止した。


質問
人を誘った時、駐車場がどこに泊めていいかわからないといわれた。誘導の問題を何とかして欲しい。
また、アカデミーのカンファレンスに参加したが、継続していってもらいたい。


回答
駐車場の件は申し訳ない。担当ベースで話をする。近隣の工業用地の駐車場を借りるのは、セキュリティなどの問題もあって難しい。
河川敷の競輪場の駐車場とシャトルバス、という形だと皆さん利用してくれるのか。
J1昇格した場合のことを考えると、遅かれ早かれ考えなければいけない問題。


アカデミーのカンファレンス、今後も継続していきたい。
強化部所属で1人専属の地域担当のコーチを置く予定。


質問
雲出さんに質問。
ベルマーレ12の更新の発送はいつなのか。
ベルマーレ12のポイントをアウェイでもつけられるようにして欲しい。
バスツアーの来季の計画はどうなっているのか。


回答(雲出事業部長が回答)
ベルマーレ12の更新の案内は12月25日に発送する。年内にはお届けする。
アウェイのポイント、リーグも検討しているが、リーグとしても詰め切れていない。
バスツアーは、今季はビッグパワーにすべてお任せした。来年はチームが増えるので、これから代理店と話をして進めたい。


質問
カンファレンスで紹介した具体的な数値などをホームページに掲載できないか。


回答
表に出ると困る部分までぎりぎりの話をしているので、来てもらった人に直接話をすることを優先したい。だからホームページには掲載しない。
検討できるところもあるが、基本は変えるつもりはない。


質問
前座試合の時に観客が興味を示さない。女性芸能人フットサルチームを呼ぶとか考えないか。
ユニフォームに選手名を入れないのか。


回答(一部、雲出事業部長が回答)
前座試合は、ホームタウンデーの関連があって、平塚競技場のピッチで地元チームがプレーすることに意義がある。
今後は興行的なことも考えてみたい。

ユニフォームに選手名を入れるのは、コストがかかるので止めた。名前が入ると、2年同じユニフォームを使ったり、選手の入れ替えがあったときに、使い回しが効かないことも理由の一つ。そういう様々なコストを切り詰めることで、強化費を捻出している。
前向きに検討しているが、来季は入らない。


以上で会場の質疑は終了。
続いて、カンファレンスを聞いていた左伴氏が再度挨拶。


左伴氏の再度の挨拶

全体の雰囲気がお金が無いクラブという共通認識で話しているが、帳簿を見させてもらったけど、チャンスはるし、可能性がいっぱいあると思った。
ベルマーレのいいところ、売り上げが伸ばせるいいところがある。
未曾有の不況でスポンサーがとれないのは確か。
どういう取り方をしようかという時に、新規で飛び込みができる営業マンが何人いるのか、そういうことを考えたい。
神奈川新聞とTVKは私とってきたが、神奈川新聞には200部の購読数増をコミットしている。
フロントを稼げる集団にしたい。
また、社会福祉活動ができるというのは大きい。企業単独では難しいが、ベルマーレを通じて社会福祉活動ができるというのは大きなポイントだ。
他のクラブとやり方を変えれば、もっとできる。
皆さんには、知恵の拝借と口コミをお願いしたい。


最後に眞壁社長から一言。

最後に、大森営業部長が1月1日付けでJリーグに出向する。後任として雲出が営業部長に就任する。
前に雲出もJリーグに出向したが、Jリーグでの経験が活きている。
大盛りにもいい経験を積んできてもらいたいし、Jリーグとのいい関係を築いていきたい。
これまで、厳しい中でやってきた、厳しいけどやっていきたい。


以上でクラブカンファレンスは終了。