カンファレンスで気になったこと

せっかく議事録をまとめたので、それに基づいて、カンファレンスでの真壁さんの発言の中で、自分が気になった点を述べたいと思います。
特に、7月のカンファレンスのメモと照らし合わせることで、問題点が明らかになってくると思います。

経営関連

観客減、赤字の進行とその対策について、結構具体的に説明されていましたが、7月のカンファレンスの時点でも、観客減と赤字についての話がありました。
7月のカンファレンスでは、

営業として「スタジアムにお客様を」の原点に帰って、施策を行っていく。

との発言がありました。8月のうちわ配り、ホームの終わりの2試合での「特命営業部員」と「ミラクルカウントダウン」と、確かに施策は行いましたが、結果的には観客減を押しとどめることはできなかった訳です。
その点をどう総括し、どう改善していくのか、その辺りの方向性を明確に示さなかったのは、残念です。


また、カンファレンスの時点で赤字だったと言うことも、大問題です。
7月のカンファレンス以降の5ヶ月で、赤字の進行を止められなかったのに、残り1ヶ月ちょっとでどこまで回復できるのでしょうか。
非常に心配です。

MAREについて

7月のカンファレンスの時と一番発言が変わったのはMAREについてです。
7月の時は、今後の収入増加策の1つとしてフリーペーパーの発行を挙げていました。
つまり7月の時点では、MAREは収入増加策という位置づけだったと言うことです。
しかし、今回のカンファレンスでは、MAREの位置づけは変わっています。
収支はどうなっているという質問に対して

若干スポンサーもついているんですけれども、持ち出しです。
これは1年ぐらいはしょうがないと思っています。

と答えています。MAREは収入増加策ではない、というのが今回のカンファレンスでのMAREの位置づけです。
わずか2号を発行しただけで、半年も経たない間に、MAREの位置づけが変わってしまっているのです。
これはいくら何でもおかしいと思います。


正直なところ、7月のカンファレンスで収入増加のためにフリーペーパーを発行すると聞いて、それで収入増になるとはとうてい思えない、と思いました。
なので、今回のカンファレンスでのMAREの位置づけの方が、納得できます。
最初から、収入増加を目的とはしていなかったのではないでしょうか。
ただ、であるなら何で7月のカンファレンスで、収入増加策として話されたのでしょうか。
その辺りの説明をきちんとしてもらいたいです。

SCの経営について

今回のカンファレンスで、指定管理へのエントリーのところで、真壁さんは次のように話されています。

大きな理由は何かというと、湘南ベルマーレスポーツクラブを頭がしらにしてエントリーしたものですから、財務状況が著しく悪い、その評点が予想外に低かったんですね。

つまり、SCは財務状況が著しく悪い、と言うことです。
12月6日付のエントリーで、大磯運動公園の指定管理者になったときに、外部識者より

構成団体の中に債務超過が見られる

との指摘を受けたことを書きました。
この指摘とカンファレンスでの真壁さんの説明を合わせてみると、NPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブ債務超過になっていることが類推できます。
これは大問題です。
なぜ、SCをNPO法人にしたのか、SCのサイトに次のように書かれています。

ベルマーレサッカークラブの経営やチームの成績の好不調で地域スポーツの活動が左右されないよう、前述したオサスナに倣い、プロサッカーと地域スポーツ振興をそれぞれ独立させることで、両者の健全な経営を目指すことにしました。


http://www.bellmare.or.jp/club/rinen/dream_03.htm

また、ベルマーレ10年史のなかで、真壁さんが植木さんとの対談のなかで次のように述べています。

NPO法人は)まったくの独立採算ですから、株式会社湘南ベルマーレが経営に失敗しても、NPO法人には影響しないことが最大のメリットです。

つまり、(株)湘南ベルマーレの経営の影響を受けない為に、法人を2つに分けたということです。
それなのに、その独立させたNPO法人債務超過だとしたら、それは本末転倒ではないでしょうか。
もう一度、何のためにNPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブを作ったのか、その原点を思い出して欲しいと思います。

急な坂道を登ること

カンファレンスの最後に真壁さんが次のように語っています。

非常に靄のかかった坂道をあがらなきゃいけないといって一生懸命あがってきた。ようやく頂上らしきものが見えてきて、霧が晴れたら、そこが頂上だと思ってあがっていったら、また先があって、絶壁の様な坂が目の前に広がっている。これは登るのか登らないのか、経営のトップとして登るのか登らないのか。来年僕は登りたい。

真壁さんの情熱を感じる言葉でした。
多分参加された方のほとんどが、「そうだ、登って欲しい」と思ったと思います。
私もそう思いました。
しかし、急な坂を登るには、絶壁の様な坂をのぼるには準備が必要です。
準備なしに絶壁に挑むのは、無謀です。
地図とコンパスなしに、水や食料なしに、絶壁のような急な坂を登るのは、チャレンジでも何でもありません。
真壁さんは弁が立ちますし、情熱もあります。なので、カンファレンスの場で話を聞いていると、応援したくなります。
しかしカンファレンスの記録を読み直して見ると、前回と話が変わっていたり、実は重要なことを話さなかったりしていることが分かります。
急な坂道を登る準備ができているのか、私はとても不安です。
この不安が杞憂であって欲しいのですが。