残り22試合

【J2:第22節 湘南−仙台戦レポート】今シーズン初の3得点で湘南が13節以来の勝利を飾る。 [ J's GOAL ]

 前半戦最後の節目の試合後、ということで質問が集中。長時間に及んだ両監督の監督会見を終えて湘南のロッカールーム前へ移動すると、1人の選手が床にへたり込んでいた。彼は顔を両手で覆ってただただ、座っていた。チームバスはもう出ていた。それでも微動だにせず、座り込んでいた。状況をつかめていない報道陣は、首をひねった。

 仙台をホームに迎えた湘南は、13節の鳥栖戦以来の勝利を上げていた。嘆く理由が分からなかったが、深夜の湘南からのリリースにその理由を見いだすことができた。山田松市監督の解任が発表されていた。広報担当によると、ベルデニック監督の会見中にロッカールームで選手に伝えられたのだという。どんなに勝てなくても選手の可能性を口にし、責任を押しつけない監督だったが、結果が求められるプロの世界の厳しい現実だと言えるだろう。

このレポートによると、昨日の試合、選手は監督の解任を知らずに戦ったらしい。

連敗中のこれまでの試合と比べて、昨日の試合は何かが違っていた。
大宮戦などは、観ていてとても耐えられない試合だったけど、昨日の試合は選手達の気持ちが伝わってきたような気がする。

「監督解任」の一報を聞いた時、それで選手が発奮したのかと思ったけど、そうではなかった。
選手は試合中はそのことを知らなかったのだから。

では、昨日の試合、選手達を変えたのは何だったのだろう。
私にはわからない。
でも、もしかしたら松市監督が最後に何かを残したのかもしれないし、逆に選手達が自分達の力で何かをつかみ取ったのかもしれない。

結局は残る22試合の戦い方にかかっていると思う。
松市監督が残したにせよ、選手達が自分達でつかみ取ったにせよ、望月監督代行の元でどのようなプレーをするのか。
それを見守っていきたい。